「おむつ外来®」
排泄ケアに関わる医療・介護分野の皆様へ「紙おむつにできる可能性」の情報提供を目的に、弊社は今年も2025年6月20日に開催された第34回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会にて、共催セミナー『おむつ外来®』を1日限定で開業いたしました。
今回は、3名の先生をお迎えし、紙おむつに関する実症例のご紹介や、様々な適用例に関するご講演をいただきました。
座長:政田 美喜 先生 (三豊総合病院 ストーマセラピスト/皮膚・排泄ケア認定看護師)
演者:加瀬 昌子 先生 (地方独立行政法人総合病院 国保旭中央病院/皮膚・排泄ケア特定認定看護師)
演者:杉本 はるみ 先生 (社会医療法人 仁友会 南松山病院/皮膚・排泄ケア特定認定看護師)
セミナーは事前予約で満席となり、立ち見希望の予約者も多数いらっしゃるなど、大変な盛況ぶりでした。
先生方の豊富な知見や経験に基づくご講演は非常に興味深い内容で、参加者の皆様は熱心に耳を傾けていらっしゃいました。


セミナーの内容を動画でご視聴頂けます(一部修正版を掲載)
※ご注意︓本動画は【医療・介護従事者向け】となります。
動画には⽪膚の状態など症例(画像)が流れます。ご気分を害される恐れのある⽅のご視聴は、お控え願います。
※症例の提供は、ご本⼈やご家族様のご了解の上、配信しております。
【講演の内容】
1.『紙おむつで快適を手に入れる 正しい選択について』 演者:加瀬 昌子 先生
取り組み課題:「軟便~水様便によるIADが減少する」に対して、
- 自施設のIADとカンジタ症の現状
- 便性状に応じたおむつ・パッドの選択
- おむつとパッドを正しくあてる=快適な装着 ~自施設でのおむつ装着体験を通して~
などのお話をいただきました。
2.『おむつ外来® 紙おむつにできる可能性について』 演者:杉本はるみ 先生
褥瘡・創傷を保有する患者(家族)、排泄障害を抱える高齢者(家族)に安心のケアを提供する事を目的として、紙おむつにできる可能性を考えながら、
- 下肢潰瘍のある患者の退院指導:セルフケア指導
- 坐骨部褥瘡のある患者のスキンケア
- はじめての紙おむつ:何を選んだらいいの?
- 臭い対策:高吸収ポリマーの効果
などのお話をいただきました。
3.総括 座長:政田 美喜 先生
加瀬先生からは病院の中での看護指導も含めたIAD予防などの組織的な取り組みについて、杉本先生からは、様々な疾患に伴い発生する創傷や失禁などの症状に対するおむつの可能性について、ご講演いただきました。
すぐに役立つ内容ばかりでしたので、皆さん是非参考にしてください。
最後に、王子ネピアさんから、おむつの具体的な使い方についても紹介いただきます。
4.おむつのご相談事例の紹介 王子ネピア㈱ カウンセラー
実際に群馬県の訪問看護ステーション様から頂いたご相談(パンツタイプ+パッドの使用で夜間のモレが多い)の実例紹介の中で、「パンツタイプ+パッド」でのモレを防ぐコツをご紹介させていただきました。
参加者の声(一部抜粋)
- とても興味深く聞かせていただきました。水様便のおむつ対策は"永遠のテーマ"だと思っています。臨床に活かせる内容が多く、参考になりました。
- ケアだけでなく、パッドの変更で改善した症例に感動しました。
- スタッフへの紙おむつのあて方講習を取り入れてみようと思いました。
- 水様便用パッドに非常に関心があり、有効性について知ることができてよかったです。
- おむつについて学ぶ機会が少ないので、学会で参加できて嬉しかったです。